2018-02-10
4つの作品で構成されている作品群
スイッチは押す/押さないという2択の選択肢をユーザに提案します。
しかし、人の意志は0/1で割り切れないこともあります。
そのため、スイッチの前に立つたびに自分の曖昧な気持ちを0か1のどちらかに振り切らなければならず、苦痛に感じる人も多いでしょう。
これは、人が無理に機械に合わせている状態です。
けれども、本来は機械が人に寄り添うべきなのではないでしょうか。
そこで、すでに蔓延した0/1のスイッチを人の気持ちに合わせられる0~1へと矯正する装置を作りました。
この装置はスイッチに中間の選択肢ができるよう確率の要素を加えます。
例えば、8割程度の押す気持ちであれば、つまみで調節することで8割の確率で押されるスイッチに変えられます。
また、どうでも良い選択時や決断を迷った時、神頼みをするように選択を機械に任せられることも可能です。
本作品では現在日常的に使われている物理的なスイッチからデジタルなスイッチまで、主な数種類のスイッチをハックしました。
グレースイッチがあれば、押すかどうかの判断は少しハードルは低くなるのではないでしょうか。
もし思い通りでの結果に行かなかった時であっても、それは自分の意思を確認できる手助けになるのではないでしょうか。
人と機械のインタフェースであるスイッチをグレーにハックすることで、いつのまにか機械の中身やスイッチを押した先の行為自体もグレー化されていくのかもしれません。
私はこの一連の四作品のうちChrome Extensionを作成した。